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高橋美登里礼法きもの学院

衽線問題の原因…その1

2022.06.24

衽線が合わない!問題の原因は、たくさんあります。

原因その1…の前に、大前提として


・着物のサイズが極端に違っていない事
・背縫いは背中央に合わせてある事

この2つが出来ていると仮定して、考えられる原因その1。

上前が深過ぎる

本来、脇にくるべき上前の脇縫いが、前にきてしまっています。 
と言う事は、当然衽線もかなり(向かって)左側に寄ってしまい、おはしょりのところで衽線が合わなくなるのですが、大抵、ここで無理やり合わせて次に行ってしまいます。
で、衿合わせの段階になると「あれ?上前側の半衿が出ない」となり、ここでも無理やり半衿を出してしまいます。

最初に無理やり合わせさせられた衽線は、ここにきて、2度目の無理を強いられます。

「窮屈でしょうがあなた(衽線)はこのままここにいてちょうだい。でも半衿を出すために、ちょっと引っ張り戻すわよ~」

って。

これもう衽線としては「は?」状態。

「何故に2度もこんな試練を⁇ 我慢なりません!ワタクシ心地よい場所に移動させていただきますっ!」

と、1番最初の場所に戻る、つまり、衽線合わない。

なので、衽線にとって「行きたくなっちゃう心地よい場所」を正しく作ってあげるのが着付けの腕の見せ所。

…と説明すると「そもそも脇縫いはちゃんと脇に合わせましたが…」と言うお返事が返ってきます。

そう、あわせたんですよ、上前の脇線をちゃんと脇に。
が、その後下前を入れる時に緩みが出て、結果その緩みが上前側に行ってしまい、脇線ズレる&衽線もズレる。

ここ、ビギナーさんにとってはかなりの難所。

なので、ワタクシ、ここのところの手、指、手首の使い方は、みっちり繰り返しやります。

ここで、皆さん「着付けは体育会系だわ…」と気づきます(笑