2020.08.06
東京国立博物館で開催されている「きもの展」を見に上野へ。
お目当ての「きもの展」は東京国立博物館の平成館で開催ですが、その前に…
東洋館の地下一階にあるミュージアムシアターへ。
ここでは、10月4日まで「風神雷神図のウラ」が上映されています。
このミュージアムシアターで、生徒さんがナビゲーターのお仕事をしていて、8月10日まで、風神雷神図屏風が展示されている、という耳寄り情報を入手。
何が何でも、8月10日までに行かねば!
風神雷神図屏風は、息子がまだ小学校入学前の頃、ポスターか何かで見て、「本物を見てみたい!」と言うので、当時展示されていた東京近代美術館に息子と2人で見に行きました。
激混みの中、本物の風神雷神図屏風を見た息子はすっかり満足し、その後は「早く帰ろう〜」コールの嵐となりました。。
そんな思い出の尾形光琳作の風神雷神図のウラには、驚きの事実がありました!
尾形光琳が風神雷神を描いてから約100年後、酒井抱一は風神雷神図屏風の持ち主から、この屏風の裏に絵を描くよう依頼されました。
そして描かれたのが、これまた有名な「夏秋草図」。
金屏風の
雷神の裏には、夕立に打たれてうなだれる夏草が、
風神の裏には、強い風に飛ばされそうになりながら踏ん張る秋草が、
銀色をバックに描かれていました。
現在は、この2つを切りはなして別々の屏風として保管されているので、私はずっと全くの別物だと思っていました。
酒井抱一は、どんな覚悟を持って100年前の偉大な絵師が描いた屏風の裏に筆を入れたのでしょう。
シアターを見終わるとすぐ、「きもの展」会場の平成館ではなく風神雷神図屏風が展示されている本館へ。
本館に入ってすぐは、「半沢直樹」で有名なあの階段が。
思わずパチリ。
風神雷神図屏風が展示されている部屋には2〜3人ほど。
あの激混みの東京近代美術館とは大違いで、ゆっくりじっくり鑑賞できました!
それから平成館へ。
なんだかやっと…の感が。。
すでに疲れております…
が、まぁ、素晴らしかったです!
様々な制約がある中、それでも、より美しい衣服を…という美に対する思いがヒシヒシと伝わってきます。
うっとりです。
1.5時間ではとてもとても回りきれるものではありません。。
面白かったのは、展示方法。
大抵のきもの展は、1つの時代に焦点をあて、例えば「江戸期」とか「明治以降」とかとする場合が多いのですが、これはYOSHIKIデザインの現代までを網羅。
そして、花嫁衣裳から普段着の銘仙まで。
浮世絵もたくさん展示されていて、当時の様子がよくわかります。
「時代に応じて変わるファッションは生き物だなぁ」とあらためて感じました。
きもの展を鑑賞後、図録購入。
鬼のように重いです。。
このあと、もう一度、じっくり本館を見る予定でしたので後悔…
図録は帰り際に買いましょう!