2016.01.20
きものは温かい
といいます。実際、着物はロングスカートをはいているようなもので、おまけにお腹には帯をグルグル巻いているのですから温かいのですが、ど〜〜〜しても首元は寒い!髪をアップにして衣紋をぬけば、間違いなく寒いです。なので、冬はショールが必須。…ですが、ショールを押さえる為に片手がふさがれてしまいます。
ココ・シャネルは「バッグに手がふさがれてしまうなんて馬鹿げてる」と言ってショルダーバッグを考え出したといわれていますが、着物の場合、ショルダーバッグはお袖が邪魔して持ちにくいし、一般的に着物姿はなで肩の方が良いとされているのでショルダーバッグは安定が悪い。リュック型のバッグも同じ。
なので、着物の場合は、バッグに片手をふさがれるのが大前提。それにショールが加われば…あ〜両手がふさがれちゃう。
と言う訳で、ブローチ登場となるのです。
こちら、母が着ていたウールのコート。何ともレトロなぼたんに時代を感じますね〜
防寒コートは、身八つ口(脇の通風口の役目をするもの)がないので温かいです。道行きコートなどは身八つ口があるので、袖口から身八つ口にかけて風が通り抜けてしまい、寒いです。
このコートとお揃いのショールがありました。
ショールには裏地がついていて、手で押さえていないとツルツル滑ります。なのでピンブローチをつけてみました。
ブローチ、かなりの存在感ですね。ちょっとブローチを変えてみます。
ブローチ1つで印象が変わりますね。
今度は、ショールを変えてみます。
こちらはカシミヤのショール。裏地がないので先ほどのショールと比べたら全然滑りません。でも、風が吹いた時などはショールが舞ってしまうので、やはり手で押さえておくかブローチをしなければなりません。
また、先ほどのショールと比べると、幅が広いのがお分かりになりますでしょうか?これだけの幅があると身八つ口をしっかりカバーしてくれるので、身八つ口のあるコートを着ていても脇が寒くありません。
でもこれは幅が広すぎるわ、という場合、ひと折りして衿のようにしちゃいます。
ブローチの位置をずらしても面白いですね。
衿元が寒い場合は、きゅ〜っと詰めちゃったり。
首元が寒い場合はこんな感じ。
しっかり後ろ衿にかけてしまいます。
ショールを脱ぐ時は、外したブローチをそれまでついていた場所につけておくと、次にショールをつける時に手間取りませんよ。
ですがブローチ使うと、外すという手間が1つ多くかかります。なので、荷物が多いなどでどうしてもショールが持てない、という時でない場合は、わざとショールの上からバッグを腕にかけてしまい、バッグをかけた腕の手で、反対側のショールだけを持つようにしています。ショールを持たなければならないという点ではブローチにはかなわないのですが、この持ち方ですと、何かのはずみでショールから手を離しても、バッグでショールをはさんでいますので、完全に下に落ちてしまう事はなく、ショールがずれていってしまう事もありません。