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高橋美登里礼法きもの学院

「思い出」というもの。

2011.06.23

以前、東日本大震災支援ボランティア「新たな思い出のアルバムを被災者へ」を企画し、活動に向けて動いているというお話しをしました。動いてみると、たくさんの出会いがありました。このような事がなければ、出会わなかったであろう方とお知り合いになり、様々な考え、思いを知る事ができ、また、私達の活動に応援もしていただきました。
そんな中で、私と同じ様に、被災者がなくした“思い出”に心痛め何とか取り戻して差し上げたいと、立ち上がった方がいらっしゃいました。
瓦礫の中から掘り出された持ち主がわからない写真達を、持ち主の元に戻してあげたいと「思い出遺し隊」というボランティア活動をなさっています。ご自身の会社で作っている機材(写真の汚れを落としてパソコンのデータとして残す機械)を被災地に持って行き、持ち主不明の写真をパソコンに保存。そして、写真展示会の場を設けて、写真を探している方たちに見つけていただこう、というものです。会場で、ご自分やご家族の写真を見つけた方は、どれほどうれしかったでしょう!

「思い出」は、お金では買えない大切なもの。でも、現実問題として、お金で買える「物」がないと生活していけませんので思い出よりも物を優先せざるを得ません。
だけど…と、私は思うのです。
物が満たされた時、そこからやっと、思い出探し、思い出作りをはじめたのでは遅いのではないかと。その時すでにほんの少しでも、思い出があったなら、心のよりどころとなるのではないかと。

時間は流れているもの。本当につらい時は、つらい事しか考えられないけれど少し時間が経ったら、つらい時と楽しい時は分ける事なくリンクさせて歩いていくほうが良いのではないかと思うのです。ただ、そのタイミングは人それぞれ違うもの。その方のタイミングに合わせて、いつでもこちらが動けるようにしておきたい、と思っています。