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衽線問題の原因…その2

2022.06.25

衽線が合わない!問題の原因は、たくさんあります。

原因その2…の前に、大前提として


・着物のサイズが極端に違っていない事
・背縫いは背中央に合わせてある事

原因その1ではないこと

 

これらが出来ていると仮定して、考えられる原因その2。

衿先を引っ張りすぎてる

写真赤字◀あたりから、上に向かって衽線が徐々に左に寄っていっています。

上前を重ねる時に、上前の衿先を後ろに向かって強く引っ張りすぎているのです。

つまり、赤字◀あたりから、原因その1の状態になっている。

この現象、なぜ起きるのかと言いますと、強く引っ張って着物を体に巻き付けないと裾が落ちて引きずってしまいそうで怖いから。

着物は、身体に「巻きつける」ものではなく「沿わせる」もの。

この感覚がわかった時、きれいに着られるようになります。

ここ、詳しくお話しをすると補整もかかわってきますので、今回は概ね補整はできていると仮定してお話します。

着物を身体に巻きつけた時、1番ピッタリと巻きつけられる場所は、身体のなかで1番太い場所、つまりヒップ。

なので、ヒップより細いウエストあたりにはダボつきが生じます。

このダボつきが「裾が落ちて引きずってしまいそう」と感じてしまい、ウエスト部分でもヒップ部分と同じようにピッタリ巻きつけようとしてして、上前の衿先を後ろに向かって強く引っ張ってしまうのだと思います。

これ、衿先にとって「行きたくなっちゃく心地よい場所」ではないんです。

衿先は、ふんわりと、そっと脇に置いてさえもらえたら嬉しいのです。

ヒップ部分で着物をしっかり身体に沿わせてくれていれば、ウエスト部分にたるみがあっても裾は落ちません。

もちろん、正しくたるみ処理をする必要はありますが。