2016.10.09
中野区立歴史民族資料館からの帰り道、生徒さんからの電話「今、御徒町で注染の実演やってます!5周年記念イベントで明日もやるそうです〜!」と耳寄り情報。
秋葉原から御徒町にかけてのガード下ある「ものづくりの街」(2K540 AKI-OKA ARTSTATION)の一店舗「にじゆら」でやっているとの事。にじゆらは、大阪に本店をおく手ぬぐい屋さん。早速、翌日、万障繰り合わせて行ってきました〜♪
実演をしてくださったのは、なんと社長さん。で、この社長さんのヘルプをしている男性(ヘルプといってももちろん手ぬぐいに精通していてかなりの役職と思われます)お二人の掛け合いの面白かった事!さすが大阪人!
実は私、小学校3年生まで兵庫県に住んでいました。今はもう関西弁は話せませんが、関西スピリッツは健在でヒアリングはバッチリです。言葉の裏に潜んでいる関西的感情も汲み取れます…たぶん。。
実演時間の15分前くらいに到着したのですが、まだ2人しかギャラリーがおりません。が、徐々に実演目当ての客様が来はじめ、また、実演があるとは知らずに入店したお客様も「何?何?」と集まってくれたりで、お店の中は結構な人になりました。
と、社長「これから実演、始めます〜。今、お店の中にいるお客さん、ウチではこれから店を出たお客さんからは木戸銭とります〜」出た、関西の商売人ジョーク♪
で、始まりました〜、一挙公開♪
まず、糊置き。この作業は、私が行った時にはすでに完了していました。
今回の実演では、手ぬぐいの3分の1くらいの大きさの布でした。20枚くらい重ねられていたでしょうか。
続いて注染。今回の実演はこれがメインです。
ケーキ職人みたいな道具を使い、土手を作っていきます。
この土手の中に染料を注いでゆき、注いだそばから、下に置いてあるバキュームで染料を吸い取ってゆきます。アッという間に重ねられた布の一番下まで染料が吸い込まれましたよ。
写真の、透明の手袋をしている方はギャラリー代表で実演をした方。「ここに重ねてある手ぬぐいの出来不出来は、あなたの色のセンスにかかってますよ〜」と脅されて(!?)ました。責任重大!
染めが終わったら、せき止めてあった布海苔を落として、上からトントン叩いて染料を落ち着かせます。バキュームがなかった時代は、「下まで染まれよ〜」と祈りながらトントンしていたそうですよ。
出来上がりは如何に?オープン!
お〜〜〜〜〜!!
素晴らしい色彩センスではありませんか〜♪
こんな風につながっている手ぬぐいを、手で裂いて2枚にしていました。
手ぬぐいってすごいね、端の始末をしていないから簡単に手で裂く事ができる。だから色々な場面で包帯になったり、鼻緒をすげ替えたり。
本日の実演はここまで。このあと、全体に布海苔を落として干さないといけないのですが、なんと、これを1枚ずつビニールに入れてくれて全員にプレゼント。家に持ち帰って速攻洗って干したのは言うまでもありません。だって…頂いた直後でさえビニールの中はほんのり磯の香りがしていたのだから、家で2〜3日寝かせようものなら…
その後、糊置きに使う木べらを見せていただいたのですがビックリ!木べら中央に凹みができていて、これ、何と職人さんの指の跡だそうです。そこに指を置いて作業していると長年の間には凹んでくるんですね。
「木べら、皆さんに回しますから見てくださいね〜。そして真ん中の凹みに指をあててみてください。ピッタリフィットした人…連れて帰ります!あなたは明日から注染職人!」
注染職人候補、3名ほどおりました。。
もうね、実演を見たらね、そりゃあ手ぬぐいが欲しくなっちゃいます。で、買っちゃいました、これ。陶器職人さんがデザインした図柄だそうです。
手ぬぐいを選んでいる間、社長さん達は「あ!あのネタ言い忘れてたわ!」と実演ネタ反省会(笑
でね、お買い物をしたら抽選券をくれて、5周年記念手ぬぐいが当たりました!…が、注染ではなくプリント、裏は裏な感じですね。
さて、残りの2工程をお家でやって
こんな風になりました♪