2016.09.30
11月27日(日)に、宇都宮で開催される「全日本きもの装いコンテスト関東大会」。大会出場を決めた生徒さんが、9月から猛特訓しています。
この大会は、舞台上できものを着て、その着装の早さと仕上がりの美しさ、品性などを競い、関東大会の上位7名は、来年4月にNHKホールで行なわれる全国大会に進出できます。
部門は「振袖」「留袖」「カジュアル」「子供」「男性」「外国人」「学校対抗」と幾つかあり、私の生徒さんは30代半ばで独身ですので「カジュアル」部門に出場します。
8月末に出場を決めてから、本当にバタバタでした。
まず、着るきものを決めなければなりません。舞台上に何十人も並び、一斉にきものを着るのですから、やはり舞台映えして、そのかたに似合う着物でなければなりません。手持ちの着物では、難しかったので、急ぎ、きものを選び仕立てに出したのですが、仕立て上がるには日にちがかかります。その間、お稽古用のきものと帯で代用。
ストップウォッチとにらめっこで、鬼の!?特訓。
着物を羽織って衿止めを止めた状態から、きものを着て名古屋帯をしめ、帯揚げ帯締めを整えるまで、タイムにして4分以内、つまり3分59秒までが目標です。
今はまだ、帯の途中まででタイムオーバー。
大会まで、まだまだ特訓は続くのですが、如何せんお稽古用の仮のきものと帯で練習しているので、不安があるのです。ほんの少しの着物サイズの違いや手触りの違いなどで、扱い方が違ってきます。それに慣れておかないと良いタイムは出せません。「早く、本番仕様の着物で練習したい〜」と、待ち望んでいたら、ついに昨日!やっとコンテスト用のきものが仕立て上がってきました!
これです〜♪
更紗の着物に、大原女染の名古屋帯。
最初に、生徒さんも私も、この象さんの帯が気に入りました。鏡のない舞台で、ちゃんとお太鼓部分に柄を出すのは難しいのですが、成功すればインパクト大、間違いなし! 会場のあちこちで「あの象さんの帯の人、良いねぇ〜」とささやかれます〜♪
で、この帯に似合う着物を探しました。
更紗のこの着物、大きなブロックが散らばったような柄なので、遠目でみると結構華やかに見えます。八掛は、全体の色のトーンに合わせて。
最初は、ちょっと大胆にブルーを考えていたのですが、実際にあててみると少し浮く感じがしました。
帯締めは…組紐でご本人に組んでもらう事にしました。
実はこの大会、第一次審査と第二次審査があり、第一次審査はスピードと美しさを競うのですが、第二次審査は、なんとスピーチ! 第一次審査で美しさを、第二次審査で立ち居振る舞いや品性を見られるのですね。
なので、第二次審査で「本日、私が締めている帯締めは…」と話題作りになるようにと。ご本人にしてみれば、「着物の練習だけでも大変なのに、帯締めも〜〜」と泣きそうでしょうが、「はい、こうやってこうやって…こうやって最後まで組めば出来上がるから、家でやってきてね」と、どこまでも鬼の私。。
ついて来られなくなったら、おんぶしてでも一緒に行くから、悔いのないように頑張りましょうね!