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「戦後日本の名作グラフィックポスター展」から着物を考える

2015.07.04

「戦後日本の名作グラフィックポスター展」から着物を考える

日本大学芸術学部で行なわれていたこの展示会、1950年代〜89年に作られた様々なポスター90点が展示されていました。強烈なインパクトがあったパルコや資生堂のポスター、1964年の東京オリンピックのポスター、グラフィックデザインに疎い私でも聞いた事がある横尾忠則氏、田中一光氏、和田誠氏などの初期作品などがあり見応え十分。これらを何と無料で見ることができるってすごい!日大芸術学部では、収集した様々な資料を広く一般公開していて、東京都教育委員会から「博物館相当施設」の指定を受けているそうです。

 

841ミリ×1189ミリ(A0版)という決められた枠の中に必要な情報や伝えたいメッセージを入れ、なおかつ一瞬にして見た人の脳裏に強く印象づけるのは、本当に難しい事なのだと思います。

色1つとっても、選び方、組み合わせ方、配分など難しいですし、余白の使い方も難しい。

伝えたいメッセージはたくさんあったのでしょうが、削って削って、究極の引き算の結果がこのポスターになったのだろうな、と思えるものや、逆に足して足して、これでもかというほど足しているように見えるのに、ガチャガチャ感がなくバランスがとれているものも。

 

 

これって、きものも同じですね。帯締め1本、半衿1枚の色を替えるだけで全体の印象が随分違ってきますし、半衿を出す分量や衿の合わせ具合で顔もとの印象が変わります。

 

また、身体の上下を寸断する帯の位置によって、バランスが悪く見えたりします。外国人の着物姿に違和感を覚える時はないですか? 足がすごく長い人がきものを着ると、帯から下が長過ぎるためにバランスが悪く見えます。では、足の長い人はバランスよくきものを着こなす事は出来ないのかと言うとそうではなく、たとえば着物の柄に気をつけるだけで変わってきます。帯から下に大きめの横段の模様が入っていたりすると帯下の長さが強調されにくくなります。

 

きものは洋服と違って、子供もお年寄りも、スリムな人もぽっちゃりした人も、みな同じ形のものを着ます。そこにその人らしさを表現したり、その人の弱点をカバーするには、同じ形をしたキャンバスだけれど、それぞれのアプローチの方法で、絵の描き方を変える必要があるのですね。

 

 

このグラフィックポスター展、入場無料なのですが受付があり、絵はがきセットを頂きました。

絵のような絵ではないような、不思議な絵はがきだなと思いましたら、幕末明治期に撮影された日本の歴史的な写真の数々だそうです。

「戦後日本の名作グラフィックポスター展」から着物を考える