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太田記念美術館「歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし」展を見に

2016.04.19

4月15日(金)、二転三転していた翌16日(土)の予定がカラッと空いたので、急遽、太田記念美術館で開催中の「歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし」展に行くことに。

太田記念美術館「歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし」展を見に
この日は、江戸漫画家ねこしみず美濃さんによる「江戸の着こなしウソ・ホント」と題する特別講演会が催されます。ラッキー♪せっかくだから「生徒さんも誘っちゃおっ!」と、無謀にも夜10時頃に一斉メール。今夜の明日なので行ける人はいないかな?と思っていたのですが、2人が参加表明してくれたので、3人で行ってきました。もちろん着物で♪

 

そのうちの1人と、11:40に途中駅で待ち合わせをしました。11:40にその駅に着くためには、11:15に家を出なければなりません。が、前日までのバタバタで私の頭の中はグチャグチャになってたらしく、いつの間にか「11:40に駅に着く」が「11:40に家を出る」にすり替わっていました。

 

余裕でのんびり髪をアップし始め、突然「あ!11:15に家を出るんだった!」と思い出したのは10:59!うわぁ〜〜〜!とそこから猛ダッシュ!髪をあげて、お化粧して、きものを着て…。支度が完了したのは11:19。あら、20分で髪とメイクと着物が出来ちゃったわ、やれば出来るものなのね…何て思う間もなく、今度は駅まで猛ダッシュ!着物の時は駅まで20分をみているので、タイム(⁈)を4分縮めなければ!あの日、結構な形相で駅まで着物で小走りし続けていた女性はワタクシです。。

 

…と、いう事があったとはおくびにも出さず、涼しい顔で待ち合わせ駅に登場、無事予定通り太田記念美術館に到着。太田記念美術館は、どこからこんなに沢山の人が溢れてくるんだろう?と思うほどの大通りから、ほんの少し入った所にある1〜2階とも1フロアだけの小ぢんまりしたコンパクトな美術館。美術館に入ってすぐ左側には上がり框風になっているお座敷があり、畳に座って作品を鑑賞できます。

 

さて、お目当ての特別講演会。歌川国貞は、女性のファッションや文化を生き生きと描くのに定評があります。日本は、これでもかくらい色々な区別をしたがる民族ですね〜。既婚女性の象徴、お歯黒や引き眉もしっかり浮世絵に描かれていますし、ヘアスタイルで身分や職業が分かります。また、四季のある国ですので、季節によっても着るものが変わり風情があります。男性である国貞が、それらを注意深く観察、研究し、忠実に浮世絵の中に描いたのはさすがですね〜。

 

15〜16歳で歌川国豊に弟子入りし、またたく間に才能を開花させた国貞は、国豊亡き後を継ぐのは自分だと思っていたようですが、若輩で技術的にもイマイチの国重が2代目を襲名した事をずっと恨みに思っていて、国重の後に自分が3代目を襲名した時も、「我こそが2代目歌川国豊のはずであった」との思いから自らを「2代目国豊」と称していたそうです。

 

…というお話や、国貞の育った環境、相関図など興味深いお話をたくさん聞く事ができました。背景が分かって鑑賞すると、より、作品の深みを感じる事ができますね。

太田記念美術館「歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし」展を見に